がくっぽいどの展開について

VOCALOID SNSで書いた考察6つ目。

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がくっぽいどのイラストが公開されたということで
今後のどういった方向にいくか予想してみたいと思います。


今回のがくっぽいどの今までのVOCALOIDとの違いは

1.ソフト名とキャラクター名の表記を別としたこと
2.声提供者が知名度をもっていること

この2点です。
1.のソフト名とキャラクター名はツール自身の知名度上昇に今まで大きく貢献していました。
一つのキーワードで二つの意味をもつ。
検索性や話題性の上で有効な手段だったと思います。
しかし、その反面、声とキャラクターの分離化がほぼ不可能になったという状況を引き起こしました。

しかし、今回はソフト名「がくっぽいど」、キャラ名「神威がくぽ」と切り分けてイメージの提供が行われています。

2.の声提供者自身の知名度が大きいものですから、ツールとしてのみ使用した場合、提供者Gacktの名が「がっくっぽいど」にはしばらく付いて回ることになるでしょう。

がくっぽいどの開発背景からニコニコ動画を運営するドワンゴのプッシュが予想され、メインの場は引き続きニコニコ動画となることが予想されます。
今までのVOCALOIDの流行の展開から、初期に既存曲のカバー・アレンジが注目を集めるでしょう。
がくっぽいどから入ってくるであろう聞き手は中の人の知名度から、オリジナル曲には目もくれず、カバー・アレンジ曲に集中することが予想されます。
オリジナル曲を聞く人間の大半は現在のボカロ界隈の人間でしょうね。

この場合、ニコニコ動画内での展開として予想されるのが、「神威がくぽ」というキャラクターを使用しないでの、Gackt画像を使ってのMAD展開等。
これは声提供者自身が映像メディアへの露出が大きいからこそ起こりえることではないかと思います。

しかし、この手の広がり方をしてしまうと、通常のニコニコ動画での流行り方と同じで、2ヶ月ほどですぐに飽きられてしまうと思います。

この間にGackt画像が使われまくることで、「がくっぽいど」と「神威がくぽ」のイメージの統合化が行われないと一気に収束してしまうのではないでしょうか。

キャラクターとしての「神威がくぽ」が広まるかどうかは、絵師やPV作者の力にかかってくるだろうなと自分は考えます。
しかし、ピアプロでの展開は難しい可能性もありますから、このキャラクターによる広がりはかなり限定的になるかもしれません。

一方で、肝心のツールとしての広がりですが、曲作者さんたちがどういう風に受け止めたか次第です。
使いにくくネタキャラの域をでなければ、そのとおりとなるでしょう。

オリジナル曲に注目が集まるのは、オリジナル曲を追いかけてくれる層が出現するかどうかにかかっています。
Gacktとの比較でカバー・アレンジ曲を聞いていた層がオリジナル曲へと流れてくれなければ当然ながら難しくなってきます。

Gacktのイメージが動画に付随してくる限り、「がくっぽいど」はGacktになってしまうんじゃないだろうかと思います。
動画における「Gackt」と「神威がくぽ」の声の取り合いみたいな。
これは比較的中の人の知名度の小さかった今までVOCALOIDではありえなかった展開でしょう。

神威がくぽ」をキャラクターとして使う人々のアイデアで大きく左右されるでしょうね。

発売2ヶ月後あたりにこの予想が当たっているか外れているか・・・。


追記

ニコニコ動画との連携によって、インターネット社がかなり購入者が曲や動画を作りやすい工夫をしている様子。
敷居を下げた上で、DTMerではない購入者がどういった使い方をしてくるかにもよるかも。
しかし、ニコニコ動画的流行の使い方に終始するなら、一過性のブームになりそうな気もします。
どうなることやら・・・。