流行の音楽に親しめなかった自分の経緯

今回は動画や動画配信サイト等とは関係のない話です。
自分の経験を踏まえてつらつらと書きたいと思います。


VOCALOIDを通じてVOCALOID楽曲の検索サイトなんてものをやっているわけですが、
VOCALOIDに触れるまで音楽とはほとんど無縁でした。
小学校低学年から中学卒業までピアノをやっていたので完全に無縁というわけではなく
流行の商業曲とは無縁だったという感じです。


小・中学(1990年代)まではテレビや歌番組を通じてオリコンのランキングで
流行曲などはなんとなく知ってましたが、積極的にCDを買うことなどもなく
流行の音楽情報は専らテレビを通じてという状態でした。


我が家にある音楽再生機器は小学校高学年のときに弟が両親にねだって購入したCDラジカセくらい。
また、両親の車のカーステレオはカセットテープしか対応していませんでした。
これが1995年くらいでしたので、それまで我が家ではCD媒体の音楽が聞けないという状況だったわけです。
となるとそれまで必然的に家庭内で流行の新曲を購入するという状況は発生しません。
CD買っても聞けないのだから。
そういった環境が小学校高学年になるまで続いていたんですね。
でも、テレビ見てるから流行の曲は分かるよという状況。


要は音楽再生に対する投資を行わなかった故に、幼少期に音楽に対する興味がそこまで育まれなかったわけです。
CDラジカセを小学校高学年のときに手に入れた私と小学校低学年のときに手に入れた弟とでは
かなり音楽を聞くという行為の頻度に開きがあります。


テレビやラジオと違って、能動的に音楽を選び・聞くという行為を行うためには
CDを購入するか、CDをレンタルショップで借りるか、CDを友人から借りるかになります。
CDを友人から借りるってのは趣味の傾向だったり、好みの歌手だったりと何かと制限がかかってきますので
本当に数多くの曲の中から選択するとなるとCD購入、もしくはCDレンタルとなってきます。


また、自分はゲームや映画を通じて歌ものよりもインスト曲に興味がありました。
ピアノをやっていたというのも影響していると思います。
でも近所のお店ではインストものの視聴コーナーとかないんですよね。
テレビではインスト曲の紹介なんてやりませんから、こちらとしても知る術がない。
専門番組や専門雑誌を見るほど熱心ではありませんから、そうなると音楽に対する興味はなくなってきます。


中学を卒業してしまうと、今度は部活やら学校が遠いのやらで帰宅が21時過ぎになってきます。
ゴールデンの音楽番組を見ることもなくなり、課題やらなんやらで
友達間でもテレビ見てる暇とかねーよって話になり
最近の流行の曲分かんないなーって感じになりました。
お金もなく、CDレンタルの習慣さえないのだから尚更。
完全にオリコンとかどうでもいいよって感じですね。
あとは、音楽番組内容も歌手や新曲のプロモーションという意味合いが強くなったのもあるかしれません。
最近の音楽番組は曲が流れている時間よりも、トークの時間の方が長いみたいですし。
オリコンランキングが紹介されてもサビのメドレーって感じで1曲1曲がどんな曲まではわかりませんしね。
曲には興味あるんだけど、歌ってる人のキャラクターには興味ないよって場合はこういった番組内容だときつい。


さて、長くなりましたがここまでのざっとまとめ。
自分が音楽に触れることに消極的になっていったか。

・家庭内で新しい音楽再生デバイスの導入が遅かった
・テレビでは自分の興味ある音楽が手に入らなくなった

要は家庭内で音楽再生デバイスがなく
音楽を聞く・知るということをあまりにもテレビというメディアに頼っていたために
幼少期に自主的に音楽を選ぶという意識、また、音楽に対価を支払うという意識が育まれなかったわけです。
結果、音楽的趣向の違い・生活環境の変化によりテレビ離れを起こした途端、音楽離れを起こしたという感じですね。



それでは逆にどうだったらこんな事態を防げるか。


一つは音楽再生デバイスに互換性があることだと思います。
まぁ、今はパソコンを通じてMP3プレイヤーとかCDに焼いたりだとか一つのデバイスに拘らなくて済むようになりました。
しかし、パソコンがない家庭になるとこれは厳しい。
また、経済的余裕があること。
音楽を聞くためには機器が必要です。
好きな商業音楽を聴こうと思ったのなら対価も必要です。


この辺りは音楽に限らず、近年のブルーレイディスクとか地上デジタル放送等にも当てはまるかも。


商業音楽でなければタダなのかってのもVOCALOID関連ではどうなんだろうということもあったりします。
対価を必要とするかどうかってのは経済力がない人に対する影響が大きいんですよね。
経済力のない最たる例を挙げるとすれば未成年。
現在、経済力のない人が商業音楽に触れようとする場合、テレビ・ラジオ・商業施設等で流れてくる音楽が主になると思います。
聞きたい商業音楽を自分でコントロールすることはできません。
図書館でのCD貸付はうちみたいな小さな市では数が限定されてますしね。


もうちょっと一般生活の中で気軽に聞ける音楽に幅があってもいいのにと思う今日この頃。
同時に音楽業界の利益も守らないといけないので難しいんでしょうね。


うちの両親を見てると新しい曲を求めているわけではなく
思い出の曲を求めている感じがするんですよね。
思い出と共に音楽が記憶に残るという感覚。
新しい音楽を求めてるのは一般的に若い人なんだろうかと思ったりします。


以上、音楽に積極的に触れてこなかった自分の戯言でした。