巡音ルカの動きについてここまでの雑感。

VOCALOID巡音ルカの発売から10日ほど経ったので
ここまでの動きから雑感みたいなものを書いておこうと思います。


巡音ルカの登場時に何が一番初音ミク以降のVOCALOIDと違っていたのかというと、それは明確な核となるイメージがなかったことだと思います。


初音ミク以降に発売された日本語VOCALOIDには「鏡音リン・レン」と「がくっぽいど」がありますが、この2者の声を担当されているお二方の声はニコニコ動画では比較的知られていました。


鏡音リン・レン」の声を担当された下田麻美さんはアイドルマスターのキャラクタを担当されており、初音ミクが流行る以前にそのキャラクターの曲がニコニコ動画でよく聞かれました。
また、「がくっぽいど」の声を担当されているGacktさんは有名歌手であり、その声の知名度は言わずもながです。


声が知られているということは、予め、実際のVOCALOID製品の声を聞く以前に声のイメージが視聴者に出来ているということなんですよね。


しかし、巡音ルカを担当された浅川悠さんは上記の2人に比べ、ニコニコ動画内では歌声の知名度がありませんでした。
結果、視聴者は発売直前のデモソングを聴くまで巡音ルカの声のイメージを得にくかったわけです。


また、同様に核となるアイテムが存在しなかったことも大きいと言えます。
何を巡音ルカに持たせるか様々な候補が出てきたため、これをやっておけばとりあえず巡音ルカのキャラクターを表している動画だというものが固まりませんでした。
これは2日で200曲以上もの曲が投稿されたこともあると思います。


声のイメージは定まらず、持ち物・キャラクターも定まっていない。
その上投稿される動画数は爆発的となると1〜2日で何かに定まるというのは難しくなりますよね。


その他にもニコニコ動画内でみんなが知ってる有名既存曲(非VOCALOIDオリジナル)というものが減ってきているということもあるのかもしれません。
知られてない既存曲と出来たばかりのオリジナル曲の知名度は似たようなものですから、どちらに人が食いつくかといったところでしょうか。
この場合は投稿者の知名度に左右されるような気もしますけどね。


初音ミク登場初期にVOCALOID(初音ミク)のことを歌った曲が多く登場しました。
鏡音リンレン登場時は鏡音リンレン(持っているアイテム)のことを歌った曲が多く登場しました。


VOCALOIDのことを歌った曲ではテーマとしては初音ミクのときと差別化できず、明確なアイテムを持っていない巡音ルカは、登場初期から偏らずにいろんなテーマの曲を歌えたということだと思います。


現段階では良くも悪くも色が付いておらずキャラクターとしてのクセがないということなのではないでしょうか。



ちなみに現在、少しずつ人気が出てきている「たこルカ」は、初音ミクにおけるはちゅねミクみたいなデフォルメキャラクターみたいなものと捉えていますので、持ち物とはまた違ったものだと自分は思います。