ニコニコ動画におけるクリック率の考察。

VOCALOID SNSで書いた考察1つ目。

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日々、ニコニコ動画ではいくつもの動画が公開されており
注目される動画があれば、埋もれてしまう動画も存在します。
この二つの違いは一体どこにあるのだろう。
というのが今回の記事の大きなテーマです。

今までいろんなコミュニティでこのテーマは扱われてきたと思います。
今のところ有名な対策としては、投稿時間に気をつける、サムネで釣るなんて方法が挙げられています。

何故、こんな面倒なことをしなければ人に見てもらえなくなってしまったのでしょうか?
自分が考えた一つの答えは、「動画がWebページだから」です。

何を当たり前のことをと思う方もいるかもしれませんが、ニコニコ動画において基本はそうなんだと思います。
ニコニコ動画で曲を聞くという行為は、MP3やavi・flvをアプロダからダウンロードする行為ではなく、動画が公開されているURLにアクセスするという行為なんです。
肝心なのはどうやってそのURLにアクセスさせるかなんですね。

曲を聞かせるためにURLにアクセスさせる。
この行為に限って言えば、個人サイトだろうが、muzieだろうが、ニコニコ動画だろうが違いはほとんどありません。
個人サイト、muzieの場合は曲を聞かせるためにさらにmp3をダウンロードするというステップを訪問者にさせなければいけませんがね・・・。
この1ステップが入るか入らないかの差は大きいと思います。
URLをクリックするだけで曲・動画が流れる。
これが動画投稿サイトの発表の場としての一番の強みだと思います。


これを踏まえた上で「動画はwebページの一つ」という概念の元に話を進めたいと思います。
こういう考え方でいくと、動画の再生数が増える=サイト(webページ)へのアクセスが増えると捉えることができると思います。
即ち、動画の再生数を増やすためには、Webサイトのアクセス数を増やす方法が応用できるのではないかと自分は考えます。


Webページの場合、多くのアクセス数を稼いでいるサイトからリンクを貼ってもらえれば、貼ってもらったサイトのアクセス数は増えます。
分かりやすい例をだせば、Yahooニュースで紹介されると急にアクセス数が伸びる現象です。
これはYahoo自体に多くの利用者がいるために生じる現象で、
利用者数の少ないサイトからリンクを貼ってもらってもそこまでアクセス数は伸びません。

このYahooと同じ現象が起こっているのが、ボーカロイド界隈でいうと
週刊VOCALOIDランキングになります。
週刊VOCALOIDランキングに掲載された曲が、ランキング発表の次の日になると延びるのはご存知の方も多いと思います。
これは週刊VOCALOIDランキングの視聴者数が多いために生じる現象となります。

しかし、週刊VOCALOIDランキングに掲載されるためには、事前にある程度の再生数とマイリスト数を獲得する必要があります。
これが曲投稿者の方々の一番の悩みどころでしょう。

結局のところ、投稿された時点で知名度0の動画へどうやって人を呼び込むかが重要となってきます。
即ち、作ったばかりのWebサイトへどうやって人を呼び込むかです。

基本的にリンクを貼らないことにはWebサイト(動画ページ)に人は来ません。
動画を投稿した時点で自動的にできるその動画URLへのリンクは、ニコニコのカテゴリページの新着投稿動画欄のみしかありません。
検索・タグ等は反映に時間がかかるため、検索・タグが機能するころには
新着投稿動画欄から動画が消えているということがほとんどです。

この最初に一つしかないリンクをいかにして増やしていくか、また、クリックされやすいところにリンクを貼ってもらうかが、埋もれる・埋もれないを分ける要因の一つになってくると考えられます。
Webページを見てもらうには、ただリンクを貼ってもらうだけではなく
人が見ているところにリンクを貼ってもらわないと意味がないわけです。


では、ニコニコ動画内でリンクを増やす方法をまず考えて見ます。

ニコニコ動画内で影響力のあるページからのリンクは限定されます。
しかし、ニコニコ動画利用者が利用するため、影響力は外部サイトからのリンクよりも大きくなります。

まず、ニコニコ内のリンクですぐに思いつくのが以下です。

・ランキング(総合・カテゴリ)
・カテゴリページ(一覧ページ)
・公開マイリスト
・他の動画の投稿者コメント(動画上記の説明文)からのリンク
・投稿者コメントのよるジャンプ機能
・オススメ機能による表示

この中で、影響力が一定なのがランキングとカテゴリページのみです。
他の要素は掲載されている動画の影響力によって大きく左右されます。
再生数の多い動画からのリンクならば、それなりの人が訪れてくれますが、再生数の少ない動画からだとほとんど効果がありません。

このわかりやすい例は有名Pと呼ばれる方々の投稿時です。
有名Pの公開マイリストはそれだけで影響力大です。
過去の有名曲動画に新作できましたとリンクが貼ってあれば、新作へ多くの人が訪れてくれます。
多くの人が自分の曲を聞いてくれるが故に、多くの人が新作へとたどり着きやすいのです。
そうやって動画間の移動が活発になるとオススメ機能で表示されるようになり、さらに人が集まるようになります。

自分が公開している動画に人があまり訪れてくれない(影響力)がないとなると一気に人を呼び込むには地力でランキングに載せるか、カテゴリページに表示させるしかありません。
こうなってくると影響力を持つ動画持たない人にとって、ランキングは重要度を増します。

このランキングに載せるために重要になってくるのが、投稿時間、タイトル、説明文、コメント、サムネイルになります。

コメントは動画の地力の魅力と視聴者により左右されますが、
投稿時間、タイトル、説明文、サムネイルは投稿者の工夫次第です。
所謂、釣り動画と呼ばれる動画は、タイトル、説明文、サムネイルだけで視聴者を獲得しています。
これだけでいかにこの3要素が重要かわかると思います。
逆に言えば、この3要素になりふりかまわなければ、とりあえずクリックはしてもらえるのかもしれませんね。
視聴者の期待に添えなければ、物凄い罵倒が待っていそうですが・・・。

投稿時間はランキングを考えると早朝ということになるでしょうね。
早朝からランキングに掲載されているということはその日1日ランキングに掲載される可能性も高いということです。

ニコニコ動画内で投稿者個人ができる工夫は以上だと思います。


次にとれる手段はニコニコ動画外部からリンクを貼ってもらうことです。
これも動画と一緒で影響力のあるサイトからでないと目に見える効果はありません。
ボーカロイド界隈で影響力のあるサイトと言うと、
2chmixiにゃっぽん初音ミクみく、初音ミクニュース
あたりでしょうね。
まれに、有名ニュースサイトからリンクが張られすごいことになっている動画もありますね。

基本的に、外部サイトからリンクを貼ってもらう場合
動画(曲)本来の良さを認めてもらってというのが大半です。
釣りの要素もそこまで影響してきません。
外部サイトの場合は、ピンポイントで動画を紹介するため、
動画群から抜け出すための釣り要素は重要ではないのです。
しかし、外部サイトから目をつけてもらうにはまずはニコニコ動画内で目をつけてもらわないといけないのですが・・・。

2chmixiにゃっぽんとなってくると自分で動画のリンクを貼り、紹介が可能になります。
自サイトをもっている方は自サイトにリンクを貼られることが大半でしょう。


以上、ここまでが個人でできる動画(アクセス数)再生数の増やし方だと思います。
ここまで必死にやりたくないと思われる方もいるかもしれませんし、
ここまでやったけどダメだったという方もいるかもしれません。

自分が考え付く限り、正当な手段での方法が以上です。
ここまでやったらあとはコンテンツ(中身)の勝負です。
中身がどれだけよくても、世に知られなければ意味がありません。

さて、個人ができるのはここまでだと自分は書きました。
ということは協力してくれる方がいてできる方法もあるということです。

ニコニコ動画内でいえば、再生数の多い動画を持っている人に紹介してもらうという方法もあります。
ランキング系は公平性がなくなるので難しいですが、作者さん同士で紹介しあうなんて方法もありますよね。
アルバムツアーはその点うまく生かされているような気がします。
これは個人では難しいことです。

外部サイトも同様です。
外部サイトでニュースサイトとなると話題性のある動画をピックアップすることが多くなるので、発掘という点では難しいかもしれませんが・・・。

こうなってくると曲や動画の質がどうのこうのというよりも
広報の仕方になってくるんですよねぇ・・・。
動画もwebページと最初に書きましたが、
何千何万もあるwebページを全部チェックしていいものを抽出できるかって話です。
googleやらyahooやらの検索にひっかかるような工夫を作った本人がしないことには、人はサイトに来てくれませんよねぇってことで。


最後に。

検索・タグで視聴者を集めることは可能ですが、この場合、視聴者はピンポントに動画を探しています。
クリック率は高くなりますが、数を集めるのは難しくなります。
再生数などを重視する場合は、ピンポイントに動画を探していない層、
見る動画が漠然としている層へどれだけ訴えることができるかが重要となってくると考えられます。
ですから、今回の考察では検索・タグを外しました。
検索して見に来てくれてる人なら、とっくに動画を見に来てくれてるはずってことです。